一戸建てとは違う、マンションやアパートの外壁塗装の色を選ぶ際に気をつけたいポイント7つ。

外壁塗装の寿命は使用する塗料の種類や環境によって異なりますが、少なくとも10年に1回程度、塗り替え作業を行わないと機能や美観を損なってしまいます。

外壁塗装の色は、一戸建てであれば個人の好みで選ぶことができますが、マンションやアパートは一戸建てと異なる点が多いため、外壁塗装の色を一戸建てと同じ感覚で選ぶと失敗する可能性があります。

マンションやアパートと一戸建てにはどのような違いがあり、外壁塗装の際にはどのようなことに注意して色を選べばよいのでしょうか。

 

マンション・アパートの色選び
一戸建てとの違い

マンションやアパートと一戸建てにはいくつか異なる点があるため、外壁塗装の色選びでもその違いを考慮する必要があります。

【集合住宅である】

マンション・アパートと一戸建ての違いは、なんといっても「マンション・アパートは集合住宅である」という点です。

つまり、趣味嗜好が異なる人が一つの建物に集まって生活しているということですので、個性的な色や好き嫌いが分かれる色を選ぶ不満を感じる入居者が出る可能性が高くなります。

また、分譲マンションの場合は入居者にも所有権がありますので、建物オーナーが独断で色を決めると反感を買う可能性があります。

【新規入居や定着率への影響】

外壁の塗り替えを行うと美観がよくなることから新規入居を獲得しやすくなったり、既存の入居者の満足度が高まったりします。

しかし、個性的な色や派手な色など、好みが分かれる色で外壁塗装を行うと、新規入居を獲得しにくくなったり、外観のイメージが変わったことに不満を感じた入居者が離れてしまったりする可能性があります。

マンションやアパートの外壁の色は、実は不動産収入に大きな影響を与えます。

【やり直しがきかない】

外壁塗装の色選びで失敗した場合、次の塗り替えまで待つか、もう一度塗り替えを行うかのどちらかを選ぶことになります。

マンションやアパートは一戸建てよりも建物が大きいため、多くの塗料が必要になるだけではなく、一戸建てよりも高く足場を組まねばならないなどの理由から塗り替えコストが高額になります。また、塗装中に作業員が出入りする、ベランダの使用や換気が制限される、塗料の匂いがするなど入居者が感じるストレスが大きいことから再塗り替えは容易ではありません。

再塗り替えは一戸建てでも難しい選択ですが、マンションやアパートの場合はさらに難しく、一度塗ってしまうとやり直しがききません。

 

マンション・アパートの色選び
気を付けたいポイント

マンションやアパートの外壁塗装の色選びは、失敗した時のデメリットが大きいため慎重に行う必要があります。

【面積効果】

色には「面積が大きいと、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見える」という性質があり、これを面積効果といいます。
マンションやアパートは一戸建てよりも面積が大きいため面積効果が出やすく、サンプルで見た色と実際に塗った色が違うと感じやすくなります。

色を選ぶときは小さなサンプルだけで選ぶのではなく、A4サイズ以上の大きなサンプルを確認して選ぶとよいでしょう。

また、イメージする色よりも少し明るい・暗い色を選ぶと、実際塗ったときにちょうどよいと感じる可能性が高くなります。

【光源の違い】

外壁塗装の色を選ぶときは、蛍光灯やLEDなどの照明器具で照らされた屋内でカタログやサンプルを見て選ぶことがほとんどです。

しかし、外壁があるのは屋外ですので、実際に塗った色は自然光で見ることになります。 蛍光灯やLEDなどの照明と自然光では見え方が異なりますので、最低一度は実地にサンプルを持参し、自然光での見え方を確認しておくとよいでしょう。

【周囲との調和】

マンションやアパートは一戸建てよりも広さや高さがあるため、景観に与える影響が大きいです。

そのため、周囲の景観に調和しない色を選ぶと建物が周囲から浮いた印象になり、近隣住民から苦情が出る可能性があります。 特に、塗り替え前後で色の系統が異なる場合は違和感を覚えやすくなるため、注意が必要です。

【窓枠などとのバランス】

集合住宅であるマンションやアパートは一戸建てよりも窓や手すり、ドアの数が多いため、色の相性が悪いとチグハグな印象がより強くなります。

外壁以外の部分の色と相性の良い色、全体のバランスが取れる色を選びましょう。

【汚れや色あせ】

一戸建ての場合でも汚れや色あせが目立つ色は避けたいものですが、マンションやアパートで汚れや色あせが目立つ色を使うと美観が損なわれやすく、入居者の満足度も下がってしまいます。

また、外壁を塗りなおすと美観がよくなるため、新規入居者を獲得しやすくなるという効果を期待できますが、汚れや色あせが目立つ色を選ぶと見た目の劣化速度が高くなるため、塗り替えのメリットが少なくなってしまいます。

さらに、色あせしやすい色を選ぶと日当たりの良い面と悪い面で外壁の色に差ができます。マンションやアパートは壁の面積が大きいため色の違いが目立ちやすく、建物全体の色のバランスが悪くなってしまいます。

【景観ガイドライン】

地域によっては、景観ガイドラインで外壁に使用できる色が規制されていることがあります。景観ガイドラインに注意しなくてはならないというのは一戸建てでも同じですが、マンションやアパートは一戸建てよりも塗り直しが難しいため、より注意する必要があります。

【入居者の意見を聞く】

外壁塗装の色の最終決定権は建物のオーナーにありますが、マンションやアパートの場合、入居者に配慮して色を選ぶ必要があります。 色を決めるときは事前アンケートや入居者会議などで意見を聞き、入居者の同意を得ておきましょう。

特に、施工前と施工後で色の系統や外観デザインが変わる場合、入居者の同意を得ていないとトラブルに発展する可能性があるので、注意が必要です。

 

マンション・アパートの色選び
マンション・アパートの人気色

マンションやアパートの外壁塗装の色選びで迷ったときは、人気色を参考に選んでみてはいかがでしょうか。
人気色は多くの人に受け入れられやすい色でもあるため、苦情の原因になりにくいというメリットがあります。

【クリーム系】

シンプルで落ち着いた雰囲気のクリーム系は、明るく清楚なイメージがあり、人気が高い色です。 ホワイト系に比べると汚れが目立ちにくく、色あせも気にならないため美しい状態を長く保つことができます。 住む人の年齢や性別を選ばないため、マンションやアパートには最適な色といえるでしょう。

【ベージュ系】

ベージュ系はクリーム系よりも落ち着いた印象が強く、やや高級感を感じられる色です。周囲との調和を保ちやすく、景観への影響を気にする必要がありません。 また、ベージュ系は人気色であることから明るさ・濃さのバリエーションが豊富なのも魅力です。落ち着いた雰囲気、高級な雰囲気に仕上げるならベージュ系が最適です。

【ブラウン系】

ブラウン系の色はベージュ系よりもさらに落ち着いた雰囲気と高級感がありますが、暗い印象になりやすいため、使用するときは注意が必要です。

また、ブラウンと一口に言ってもベージュ系のブラウン、赤系のブラウン、オレンジ系のブラウンというように色あいは様々です。それぞれ印象が異なるため、ブラウン系を使うときは慎重に色を選びましょう。

クリーム系やベージュ系を相性が良いため、クリーム系やベージュ系をベースにブラウン系をアクセントカラーにしてもよいでしょう。

汚れが目立ちにくい色ですが、濃いブラウンは汚れや色あせが気になることがあります。

【ライト系】

白にほんのり色がついた程度のライトピンクやライトグリーン、ライトブルーといったライトカラーは明るく優しい印象があり、女性向けのマンションやアパートに使われることが多い色です。

白に近い色合いであるため、周囲と調和しやすいのも特徴です。

【グレー系】

白に近い明るいグレー系はシンプルで落ち着いた雰囲気があり、クリーム系よりもややスタイリッシュな印象があります。汚れや色あせが目立たないため、清潔感のある外観を長く保つことができます。無彩色なのでどんな色にも組み合わせやすく、窓枠やベランダの手すり、ドアの色とチグハグになるという心配もありません。

ただし、グレーでも濃いグレーは暗い印象になりやすいため注意が必要です。遠くから見ると白に見えるという程度の明るいグレーがおすすめです。

 

マンション・アパートの色選び
まとめ

マンションやアパートの外壁塗装の色選びは、周囲の景観や近隣住民、入居者などに配慮する必要があるため、一戸建てよりも難しくなります。面積が大きい、窓やドアが多いといった構造上の特徴もあるため、一戸建てと同じ感覚で色を選ぶと失敗する可能性があります。

マンションやアパートの外壁塗装の経験が豊富な業者を選べば、的確なアドバイスを受けながら色を選ぶことができますので、施工費だけではなく実績や経験を重視して業者を選ぶとよいでしょう。

マンションやアパートの外壁塗装をご検討の方は、マルキペイントにご相談ください。

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