管理のためだけじゃない。マンションやアパート、ビルなどの防水工事のメリット3つ。
マンションやアパート、ビルの防水工事というと「雨漏り防止」のために行うイメージがあります。壁の内部や基礎などに多大な被害を与える雨漏りを防止することは建物を守り、管理する意味で非常に重要ですが、コストが高く「管理のためだけにお金を払うのはもったいない」と感じることもあるのではないでしょうか。
実は、防水工事のメリットは雨漏りから建物を守るということだけではありません。
今回はマンションやアパート、ビルなどに防水工事をするメリットについてご紹介します。
防水工事のメリット
防水工事は屋根やベランダに施す工事と外壁に施す工事があります。屋根やベランダの防水工事によって得られるメリットは、雨漏り防止や建物の寿命を延ばすといった、主に管理上のメリットとなります。
しかし、外壁は「外部から目につきやすい」という特性上、屋根やベランダの防水工事にはないメリットも得ることができます。
防水工事を行うメリット①
入居者の満足感が高くなる
風雨や紫外線にさらされる外壁は、時間が経過するごとに色褪せたり、ひび割れが起こったりします。
新築から10年ほど経過する頃には防水性に対して影響がなかったとしても外観が劣化し、どころなく古く汚れた印象になってしまいます。
防水性のある塗料で外壁を塗りかえる防水工事を行うと、防水性がアップするだけではなく、経年劣化で色褪せた外壁を美しい状態に戻すことができます。
美しい外観を取り戻すことで入居者の満足度が上がり、定着率も高くなるでしょう。
防水工事を行うメリット②
新規の入居者が増える
また、古い建物であっても外観が美しいと「管理が行き届いている」という印象が強くなります。 「トラブルなどが起こったときにきちんと対処してもらえそう」というイメージにも繋がるため、立地や家賃だけではなく「安心感」を重視する人が多い賃貸マンションやアパートでは新規入居者が増えやすくなります。 古いマンションやアパートは、設備面などで新築に勝つのは難しいかもしれませんが、外観が美しく管理が行き届いているという印象が強いと「新築よりも家賃が安い」といった点もあり、選ばれやすくなります。
防水工事を行うメリット③
資産価値が高くなる
定期的に外壁を塗り替えるなどのメンテナンスを行っていると、建物状態を良好に保つことができるため、資産価値が高くなります。
そのため、建物を売却するとき、より高値で売却ができ、貸し出すときは賃料を高めに設定することができます。
防水塗料の種類
外壁の防水工事に使う塗料は「シリコン塗料」「フッ素塗料」「ウレタン塗料」「ラジカル塗料」の四種類に分けることができます。
それぞれ異なる特徴を持っているため、防水工事のメリットを引き出すためにも立地条件や建物の規模、予算などに合った塗料を選ぶとよいでしょう。
防水塗料の種類⓵
【シリコン塗料】
シリコン塗料は一般家庭で最もよく使われている塗料で、耐久性があって価格が手ごろというコストパフォーマンスの高さが魅力です。
他の塗料に比べると少しヒビ割れしやすいのが難点ですが、水性タイプであれば臭いが気にならならず、仕上がりもきれいです。
また、溶性タイプは水性タイプに比べると臭いが強くなりますが、水性タイプよりも工期が短く、光沢のあるつやつやした表面に仕上がります。
最も普及している塗料なので、施工できる業者が多いという点も魅力です。
防水塗料の種類⓶
【フッ素塗料】
フッ素塗料は太陽熱、気温変化、風雨などの劣化に強く、耐用年数が長いことが特徴の塗料です。その耐久性の高さから、六本木ヒルズやスカイツリーといったグレードの高い建物や有名な建物などに使用されていますが、その分価格が高いのが難点です。
また、フッ素塗料は汚れを弾くという性質があるため、他の塗料に比べると汚れにくい反面、塗料も弾いてしまうので塗り替えをしにくい、使用できる塗料が限られてしまうという点に注意が必要です。
建物の全面をフッ素塗料で塗るとコストがかかるだけではなく、塗り替えがしにくくなるため、紫外線が強く当たる場所など、高い耐久性が求められる場所に使用するという方法もあります。
防水塗料の種類⓷
【ウレタン塗料】
ウレタン塗料はシリコン塗料がメインになる前に多く使われていた塗料です。シリコン塗料よりもやや安く、弾力があるのでひび割れを防ぐ効果がありますが、シリコン塗料よりも紫外線に弱く変色しやすい、耐用年数が短いのが難点です。
現在は外壁塗装に使われる機会が減りましたが、塩ビや木材を使用した部分や、鉄部の錆止め、コンクリートやモルタルのヒビ割れ防止として利用されています。
外壁全面をウレタン塗料で施工すると1回あたりの費用はシリコン塗料よりも安くなりますが、耐久性が低いので塗り替えの頻度が多くなり、長い目で見るとコストは高くなります。
防水塗料の種類④
【ラジカル塗料】
ラジカル塗料はシリコン塗料に代わる次世代のスタンダード塗料として注目されている塗料です。価格はシリコン塗料と同程度でありながら、耐久性はシリコン塗料よりも高く、水性塗料であることから臭いが気にならないといった点が魅力です、
施工性が高く、モルタル、コンクリート、サイディング、アルミ、鉄などさまざまな下地に塗ることができますが、比較的新しい塗料なので使用実績の多い業者がやや少ないのが難点です。
防水工事の業者選び
マンションやアパート、ビルの防水工事は頻繁に行うことではないため、「どの業者を選べばよいかわからない」「見積もりをもらってもどこを見ればよいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。 数社から見積もりをとる「相見積もり」を行い、施工費が安い業者を選ぶ方も多いですが、「安ければよい」というわけではありません。 また、「高い業者だから安心できる」というわけでもないので、業者を選ぶときは費用以外の面にも注目して選んでください。
まず注目したいのが見積書の内容です。「防水工事一式」「外壁塗装一式」のように内訳がきちんと書かれていない業者は避けたほうが良いでしょう。 また、外壁塗装は「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回行われます。この回数がごまかされていないかにも注意しましょう。 どの塗料をどの部分にどの程度使用するかなど、細かな内訳が書かれた見積書を発行する業者であれば、安心です。
また、見積書に塗料の名前が何種類も記載されていると「見積書が複雑すぎてわかりにくい、費用を計算しにくくするためにしているのではないか?」など不安を感じるかもしれません。
しかし、これは「鉄や塩ビ、木部にはウレタン塗料、そのほかはシリコン塗料やラジカル塗料、強い紫外線が当たる屋根や屋上は耐久性の高いフッ素塗料」のように、施工場所や用途に合った塗料を使い分けるためですので、不安を感じる必要はありません。
むしろ、下地さえ適合していれば全面に同じ塗料を使用することも可能であり、その方が手間がかからず楽なので、わざわざ手間をかけて塗料を使い分ける業者は「丁寧な仕事をする業者」と考えてよいでしょう。
フッ素塗料やラジカル塗料の使用を希望している場合は、業者の実績にも注目してください。特にフッ素塗料は扱いが難しいので、実績が少ない業者に任せると不安が残ります。
ラジカル塗料は扱いやすい塗料であるため、使用実績が少ない業者でも比較的安心です。とはいえ、使用実績が全くない業者は避けたほうが無難かもしれません。
使用する塗料はどのようなものかなどの質問にたいして親身になって答えてくれるかどうかもチェックしておきましょう。「塗装のことは分からないから全部お任せ」と考えるのではなく、どんなことでもよいので、一つは質問しておくとよいですね。
まとめ
防水工事を行うと雨漏りなどから建物を守ることができるだけではなく、外観がよくなることで入居者の満足度がアップする、新規の入居者が増える、資産価値が上がるといったメリットを得ることができます。
しかし、工事内容が建物に合っていないと短期間で塗り替えしなくてはならないこともあります。メリットが半減するだけではなく、入居者が工事中の音や臭いなどにストレスを感じて離れていく、コストがかさんでしまうなどの問題が起こるため、建物の用途や環境などに合わせて「どのような工事を行うか」「どのような塗料を使うか」など、業者と相談しながら決めるとよいでしょう。
なお、業者選びも重要なポイントです。
見積書の内容や質問した時の受け答えなどに疑問や不安を感じた時は、「見積もりしてもらったのに断るのは申し訳ない」と考えず、ほかの業者を探しましょう。
内訳がわかりやすい見積書を発行する、質問や要望などに親身に答えてくれる、実績が豊富な業者であれば、安心して工事を任せることができます。
マンションやアパート、ビルなどの防水工事などをご検討の方は、ぜひマルキペイントにご相談ください。
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