外壁塗装・屋根塗装の豆知識ブログ | マルキペイント

2019.04.13

断熱塗料ガイナ体験談。「本当に良い塗料?」を取材体験してきました!


こんにちは。マルキペイントの代表の及川です。

外壁塗装・屋根塗装の豆知識ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は断熱塗料ガイナについてお話をしたいと思います。

 
 断熱塗料ガイナはJAXAが開発したロケット技術を利用した塗料です。

 

ロケット技術と言うととてつもなく、凄いと感じてしまうのは私だけでしょうか?

 

しかし、それと同時に「本当に凄いの?」と疑いの目で見てしまう私も存在し、実際に断熱塗料ガイナを体験してみようと考えたわけです。

 

2019年2月21日と2019年3月19日の2回にわたり東京都板橋にある、日進産業ガイナショールームに伺い、断熱塗料ガイナの徹底取材を行いました。
 

 
 

 

 

1 断熱塗料ガイナの断熱効果

なんといっても、断熱塗料ガイナの魅力は断熱効果です。

 

しかし、私たちが通常考えている断熱のメカニズムとは、全く違うことが取材の中で分かりました。

 

通常、断熱と言うと、断熱材が外気温を遮断し、熱を中に入れさせないというのが、我々の概念ではないでしょうか?しかし、断熱塗料ガイナの断熱と言うのは意味が違うようです。

 

 

11 断熱塗料ガイナの断熱とは…


断熱塗料ガイナは表面が外気温と同じになる性質があるようです。

 

例えば、外が40度の場合、壁に塗られた断熱塗料ガイナも40度に近づきます。

「全然断熱効果ないじゃん!」って思いませんか?

私は最初聞いたときそのように感じました。

しかし、そうではないのです。

塗料の説明

 

 

 

 

室内のエアコンを25度に設定しますと、外壁は40度でも内壁は25度に近づくのです。

 

 

 

外側は外気温と同一化し、内壁は室内の温度と同一化することで室内を快適にするというのが、断熱塗料ガイナの断熱の仕組みの1つになります。

また、屋根は夏の日差しの厳しい時などは、70度から80度くらい瓦の温度が上がるのに対し、断熱塗料ガイナはそれを30度近く抑えることが出来るのです。

 

12 どうして断熱塗料ガイナの場合、瓦の温度を30度近くまで抑えられるのか?


これが、断熱塗料ガイナの大きな特徴と言えると思います。

断熱塗料ガイナには「熱量」がありません。

 

熱量って?と思われると思いますが、簡単に言うと蓄熱しないのが断熱塗料ガイナの特徴です。

 

実際に実験で体験したお話をしますと、断熱塗料ガイナが塗られた、鉄板をバーナーのようなもので、表面温度が90度近くになるまで熱し、それを私の手の上に乗せるのです。

 

正直、「何てことするんだ!火傷するだろう」って思ったのですが、

火傷しませんでした。()

 

なぜなら、先ほど話した「熱量」が無いからです。

簡単な例えばなしをすると、50度のお風呂に入れと言われても、なかなか入ることはできません。もしかしたら、火傷するかもしれません。

 

しかし、90度のサウナに入っても、火傷もしませんし、当たり前のように皆さん入られます。

 

この差が「熱量」なのです。

 

お湯には熱量がありますが、空気には熱量がありません。断熱塗料ガイナはこの空気と同様に熱量を持たないものなのです。

 

そのことで、熱移動がしやすく、スピーディーに外気温にも馴染むし、室内温度にも馴染むことができます。

 

ですから、断熱塗料ガイナの特徴としては、エアコンの効きが早く、電気代が削減できるという大きなメリットがあるようです。(住宅では電気代大きなメリットは期待できませんが工場などは期待できるそうです)

2 断熱塗料ガイナのメカニズム

21断熱塗料ガイナのメカニズム


断熱塗料ガイナは通常の塗料に入っている、樹脂と顔料と共に、セラミックビーズと言うものが6割も入っています。

まず、セラミックの概念を話しますと、鉱石を焼き固めたものだそうです。さらにこのセラミックは何万種類もあり全ての性能が違うとされています。

このセラミックをバルーン状にしたのがセラミックビーズだそうです。

このセラミックビーズが断熱塗料ガイナの最大の特徴で、断熱塗料ガイナのセラミックビーズは通常のものとは比べ物にならないくらい軽く、塗料に6割も入っていますが、塗装をすると全てのセラミックビーズが表面上に浮上します。

この浮上したセラミックビーズが膜となり、熱量を持たなくさせ、さらには熱移動を促しています。

 

22 断熱塗料ガイナの耐久性


耐久性ですが、データーによるとキセノン2000時間複合サイクル試験で行った結果によると14年相当の耐久性はあるということが分かりました。

また、断熱効果はその間ほぼ変わらないようです。

当然ですが、セラミックビーズは半永久的なものですので(無機質)効果が落ちることはないのは当たり前と考えて良いと思います。

さらに、セラミックビーズが表面にあることで、塗膜劣化もしにくいのかもしれません。実際はデーター以上の耐久性が見込めそうです。

 

23 断熱塗料ガイナのセラミックビーズによるデメリット


断熱塗料ガイナには、大きなデメリットが2つあります。

 

1 色がはっきりしない(白っぽくなります)

2 肌感が通常の塗料より悪いこと。

 

この2点はセラミックビーズによるものです。セラミックビーズは、透明ですが若干白っぽいため、全体的に白が入り、色がぼやけてしまいます。

また、セラミックビーズが表面に出ることで、ザラザラ感が出てしまうのです。

この辺りを気にされる方は、断熱塗料ガイナは不向きかもしれません。

 

3 断熱塗料ガイナ、汚れはどうなの?

セラミックビーズが表面に出ることにより、ザラザラ感が出るという話をしましたが、そう考えると「汚れも付きそう」と私は考えてしまいました。

そのことを、聞いてみると、汚れはつきにくいとのこと。

なぜなら、断熱塗料ガイナは汚れの根本である静電気を起こしません。ですから汚れが吸着することがないそうです。

手で壁を触ったりすると、手あかなどは着くとのことですが、拭いてもらえば、簡単に汚れは落ちるとのこと。

確かに、セラミックビーズと言う無機質なものが表面にあるのですから、静電気は起きないですね。説明を聞いて納得出来ました。

4断熱塗料ガイナのその他の効果

ここまででも、とっても魅力的な塗料だとご理解頂けたと思いますし、私もここまでの話を聞いて感動しました。

 

しかし、断熱塗料ガイナの凄さはまだ、ありますので、ここでまとめてお話ししたいと思います。

 

41 断熱塗料ガイナの防音効果


日進産業のガイナショールームは目の前に電車が走っています。(2019319日にお邪魔した際、引っ越しをしていたので今後はこの実験は体感できないようです。)

しかも、5分に1回ペースくらいで(私の感覚です)通過していたのですが、全然電車の音が気になりませんでした。

防音の説明をされる際、カーテンを開き、目の前に電車が通っていることを初めて知りました。(めちゃくちゃ近いところを走っていました)

 

なぜ、防音効果があるか?これを聞いてみたところこんな回答が返ってきました。

「音は振動して聞こえてくるものですので、その振動をセラミックビーズが吸収 し建物の振動を抑えることで、あまり気にならない」とのことです。

ガイナ振動

 

ですから、雨音が気になったり、車の騒音が気になる方には良いかもしれません。

 

42 断熱塗料ガイナによる空気質改善


断熱塗料ガイナは室内に塗った場合、空気質改善も行うようです。例えば、タバコの匂いや、ペットの匂い、またはトイレなどのアンモニア臭にも効果があります。

実際、ショールームも喫煙できる部屋だったそうですが、全くタバコ臭はしませんでした。

ではなぜ、匂いはしないのか?

これは、壁から遠赤外線が常に出ていると言われました。

ここで、疑問に思ったのですが、「永遠に遠赤外線がビームのように出るのだろうか?」ということ。

そのことを、深く突っ込んでみると、

「断熱塗料ガイナは基本的に熱を押し返すことをします。ですから熱がある以上、常に押し返しているわけです。その押し返したものが遠赤外線で、室内にある湿気(水)を砕くことにより、マイナスイオンが出ます。

 

イオンの説明

 

 

その、マイナスイオンが汚濁物質(タバコなどのやになど)のプラスイオンと結合し、空気中の匂いが汚れとなり床に落ちる」ということだそうです。

 

 

 

さらに押し返す熱は基本的にマイナス174度にならない限り(熱が無い状態)常にある状態なので、遠赤外線は放射し続けるとのことでした。

43 断熱塗料ガイナの安全性


 

ガイナの安全性

塗料の安全性と言うと、アルデヒド類やVOCに対してのフォースター取得があるかどうかです。

室内用の断熱塗料ガイナはフォースターを取得しています。外部用の断熱塗料ガイナは外部用なのでフォースターの取得はできませんが、フォースターと同等のデーターが確認できますので安全性は極めて高いと言えそうです。

 

44  断熱塗料ガイナの不燃


不燃性能もあるようです。当然ですが、セラミックビーズは無機質ですので、燃えないと、素人考えでも何となく理解できます。

ガイナの不燃

 

5 断熱塗料ガイナのまとめ

断熱塗料ガイナを実際に体験してみて、本当に良い材料だということが分かりました。

雑談で聞いた話ですが、断熱塗料ガイナのセラミックビーズの特許に関しては、取得していないそうです。「どうして?」と聞いてみると、特許取得すると、何年か経つと技術公開をする必要があるそうです。

公開しない限り、この技術は分からないであろうということで、特許を取得しない方が安全だということでした。

この辺りからも、日進産業さんが断熱塗料ガイナの技術力への自信が伺えました。

 

専門家の中には断熱塗料ガイナを「あれは塗料ではない」と批判するような方もいらっしゃいます。しかし、日進産業さんがおっしゃっていることに全く間違いはないと感じたし、そのことで、ユーザーが求めているものをしっかり提供できれば、それが一番だと感じました。

また、断熱塗料ガイナの人気に便乗している、断熱塗料ガイナ専門の塗装店もあるようですが、これも私は違うと考えます。ユーザーの求めているものを理解しないと、こんなに良い材料を、悪として使用する恐れがあるからです。

 

やはり大事なのは、我々業者が、塗料の性質を深く理解し、ユーザーのニーズに応えるよう努めなければいけないと感じました。

 

実際、多くの塗装会社はそういったことを怠っているように感じる場面がよくあります。

私どもも、そう思われないためにも、学んでいく必要があると改めて考えさせられました。

 

断熱効果、騒音問題、空気質改善などを考えている方は、ぜひ断熱塗料ガイナをおススメいたします。
 

(執筆:株式会社マルキペイント代表取締役社長 及川正基)

 
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6 断熱塗料ガイナの施工事例

 

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