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2021.02.11

マンションの大規模修繕の2回目はいつするべき?工事の費用相場や注意点なども紹介!

マンション 大規模修繕 2回目1

「マンションの2回目の大規模修繕をいつ頃行うべきか」悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

一般的に、マンションの大規模修繕は12年を周期に行われます。そのため、築24年前後が2回目の大規模修繕の目安となることが多いです。

しかし、立地環境や劣化状況によって修繕時期は変動するため、修繕内容や1回目との違いなどを理解しておかなければなりません。

そこでこの記事では以下について解説していきます。

・2回目の大規模修繕を行う時期について
・2回目の大規模修繕で行う工事内容
・2回目の大規模修繕の費用相場
・2回目の大規模修繕を行うにあたって押さえておきたいポイント

この記事を参考にすることで、建物の寿命を長持ちさせ、かつ費用対効果の高い修繕方法について理解できます。

マンションの大規模修繕の2回目はいつ頃行うべきか

2回目のマンションの大規模修繕を行う時期は、築26~33年前後が一般的です。

以下の表に大規模修繕を行う時期をまとめました。

マンション 大規模修繕 2回目2

(参照:https://www.mlit.go.jp/common/001234283.pdf )
大規模修繕の周期は12年が平均とされていますが、修繕時期はマンションの立地環境や劣化状況により変動します。

例えば、天候に影響を受ける外壁などは、1回目の修善時は問題がなかったものの、次の12年を待たずして修繕が必要になる場合があります。

もちろん、必ず12年周期で行わなければいけないわけではないため、マンションの劣化状況や修繕箇所を把握した上で、判断することをおすすめします。

マンションの大規模修繕の2回目で行う主な工事内容

マンション 大規模修繕 2回目3

マンションの大規模修繕の2回目で行う主な工事内容は以下のものがあります。
・外壁塗装
・床防水
・給水設備
・屋根防水
また、国土交通省の「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、1回目の大規模修繕に比べ「給水設備」の工事が増える傾向にあります。

しかし、2回目の大規模修繕の際は、そのほかの箇所も1回目よりも劣化している事が多いです。具体例として、屋上防水の撤去と新設、外壁がタイルの場合は張り替えなどが挙げられます。

そのため、1回目の大規模修繕よりも大掛かりな工事になる傾向にあります。

1回目の工事の際に、修繕が先送りとなった箇所や、劣化が見られる箇所は把握しておくといいでしょう。

2回目のマンションの大規模修繕にかかる費用相場

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2回目の大規模修繕では平均して一戸あたり76~120万円、1平方メートルあたりおよそ9,100~16,000円が相場となっています。

マンション 大規模修繕 2回目5
マンション 大規模修繕 2回目6

(参照:https://www.mlit.go.jp/common/001234283.pdf )
戸当りの費用は、1回目・2回目ともに大きく変わりません。

しかし床面積あたりの費用は2回目の修繕時の方が高くなる傾向にあります。

これはマンションなどの大きな建物の場合、劣化する面積が大きく、修繕箇所も多くなるためです。

とくに規模の大きなマンションの場合は、事前に費用を洗い出しておくことをおすすめします。

2回目のマンション大規模修繕を行う際に注意しておくべきポイント

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2回目のマンション大規模修繕を行う際に押さえておきたいポイントとして以下が挙げられます。
・居住者のニーズを修繕工事に盛り込む
・設備の最新化を目指す
・修繕を先送りにしないようにする
・修繕積立金が不足しないようにする
これらを理解しておくことで、次回の修繕までの期間を長くすることが可能です。

それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

居住者のニーズを修繕工事に盛り込む

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2回目の大規模修繕で注意したいポイントとして「居住者のニーズを修繕工事に盛り込む」ことが挙げられます。

2回目の大規模修繕が行われるのは20〜30年後のため、居住者の高齢化も考えられます。

これにともない手すりの設置やバリアフリー化が必要になるケースがあります。

そのほかにも、マンションであれば、子供のいる家庭が増えるにつれて、転落防止ネットの設置なども必要になります。

こうした理由から居住者のニーズを、2回目の修繕工事に盛り込むことが必要です。

居住者ニーズを知るためには、マンション内でのアンケートの実施がおすすめです。

設備の最新化を目指す

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2回目の大規模修繕で注意したいポイントには「設備の最新化を目指す」ことも挙げられます。

設備の最新化はマンション居住者の満足度や、入居率の向上につながります。

設備の最新家の具体例として、エントランスのオートロック化や、監視カメラの設置などが挙げられます。

1回目の修繕時は導入できなかった設備も、比較的安く導入できるケースもあるため、検討することをおすすめします。

ただし、修繕予算をオーバーしてしまう場合もあるため、必要な設備だけを判断して導入しましょう。

修繕を先送りにしないようにする

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「修繕を先送りにしないようにする」ことも、2回目の大規模修繕で注意したいポイントとして挙げられます。

修繕の先送りは、3回目の大規模修繕で膨大な費用の発生につながり、かえって高く付くことがあります。

そのため修繕が必要な箇所は、仮に予算を少し超えたとしても、修繕しておくことが大事です。

また、修繕の先送りは、破損して事故の原因になることもあります。そのため設備の耐用年数は順守し、修繕が必要な箇所は対応しましょう。

修繕積立金が不足しないようにする

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2回目の大規模修繕で注意したいポイントには「修繕積立金が不足しないようにする」ことも挙げられます。

特に築20年以上経過して行われる2回目の大規模修繕の際は、修繕積立金が不足してしまう場合が多いです。

修繕積立金とは、将来の劣化に備え、修繕費を毎月少しずつ積み立てた費用のことです。

修繕積立金は、マンション購入の際に本来よりも低く設定されることが多いです。

これはマンションを売り出す際に購入のハードルを下げるためです。

修繕費がいくら必要かを正確に出すためには、マンションの施工図が必要です。

しかし、マンション購入時に施工図は無いため、修繕費も大まかに見積もられる傾向にあります。

そのため、修繕時に積立金が不足してしまう場合が多いです。

修繕積立金が不足しないようにするには、定期的に長期修繕計画を見直す必要があります。

毎年の劣化状況を把握することで、必要な修繕費もより細かく出せます。

修繕費が不足した場合の補填は、以下の方法で行います。
・不足分を居住者から徴収する
・修繕積立金の額を上げる
・金融機関から借り入れる
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

不足分を居住者から徴収する

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修繕積立金が不足した場合「不足分を居住者から徴収する」方法があります。事前に修繕費を細かく洗い出し、不足するであろう金額を居住者から一括で均等に徴収します。

不足分を居住者から一括で徴収する場合のデメリットに、居住者の不満を買うことがあります。

居住者にとって、マンション修繕にかかる費用は想定外の出費となります。また場合によっては、居住スペースとは関係ない場所の修繕のために徴収されることもあります。

居住者の不満を買わないためには、事前に「修繕費が足りない場合は追加で請求する可能性がある」と知らせるといった説明が入居時に必要です。

不足分を居住者から一括で徴収するメリットとしては、居住者の永住につながる可能性が挙げられます。

居住者が賃貸の場合、修繕費まで払うと「長く住まないともったいない」という意識が芽生えやすくなります。

とくに子供のいる家庭などは「マンションが住みやすくなるのであれば、もう少し長く住んでもいい」と考えることもあるでしょう。
こうしたメリットもあるため、修繕費が不足した場合は素直に、居住者の意見を伺うことも検討してみてください。

修繕積立金の額を上げる

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修繕積立金の補填方法に「修繕積立金の額を上げる」方法があります。月々の修繕積立金を上げて不足分を補う方法です。

事前に修繕費が不足するとわかっていた場合は、年単位の時間をかけて追加費用を蓄えます。

修繕積立金の額を上げるデメリットしては、入居時のハードルが上って居住者が増えにくいことです。同じ条件の物件が他にあった場合、修繕積立費が高いことで敬遠される恐れがあります。

他にも、居住者が既にいる場合は家賃の値上がりになりますので、不満がたまるでしょう。

修繕積立金の額を上げるメリットは、新しく入居する方からのクレームをさけながら追加徴収ができることです。新たに入居する方は事前に同意して住み始めるため、トラブルを招く可能性が低いです。

多くのマンション修繕費の例を確認したり、相見積もりをとったりするなどして、値上げ金額が適切か判断しましょう。

金融機関から借り入れる

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修繕積立金の補填方法に「金融機関から借り入れる」方法があります。

金融機関から借り入れるデメリットは、修繕費が多くかかる点です。

借り入れると利息が発生するため、本来の修繕費以上の費用が必要になります。

仮に、借り入れを10年かけて返済するとなると、次の修繕費にあてられるお金が無く、再度借り入れる必要があるといった悪循環にもつながります。

修繕費の不足分を補うために金融機関から借り入れるメリットはほとんどありません。

国土交通省の「民間賃貸住宅の大規模修繕等に対する意識の向上に関する調査検討報告書」によると、修繕費用を借り入れて対応するマンションオーナーは全体の3.5%です。

修繕ギリギリになって費用不足にならないように、事前に長期修繕計画を見直しておきましょう。

2回目のマンション大規模修繕は資産価値の向上を目指そう!

マンション 大規模修繕 2回目15

マンションの2回目の大規模修繕は、築26~33年前後で行うマンションが多いです。

しかし、立地環境や劣化状況により時期は異なり、また工事内容やマンションの規模により費用も変動します。

修繕時に想定外の修繕費用が必要になる、劣化が原因で事故につながるといった事態に備えて、定期的に長期修繕計画を見直しておきましょう。

また、大規模修繕工事の業者選びでお悩みの方は「大規模修繕の工事業者はどう選べばいい?会社の選び方や注意点を徹底解説!」を参考にしてみてください。