外壁塗装・屋根塗装の豆知識ブログ | マルキペイント

2021.05.13

大規模修繕のタイル補修の流れとは?費用や注意点も詳しく解説

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「大規模修繕でタイル補修はどのように行われているのか知りたい」
「大規模修繕でのタイル補修にかかる費用相場が知りたい」
大規模修繕でタイル補修が必要となった場合、こうお悩みになることでしょう。
この記事では、大規模修繕でのタイル補修について以下の内容を解説します。

・大規模修繕でタイル補修が必要な理由
・タイル補修が必要な劣化症状
・大規模修繕でのタイル補修の流れ
・タイル補修にかかる費用相場
・タイル補修を依頼する業者の選び方

大規模修繕ではじめてタイル補修をするという方は、記事をぜひ最後までご覧になって工事の際の失敗をできるだけ防いでください。

大規模修繕でタイル補修が必要な理由

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タイルの補修は、建物の安全性を確保したり美観を維持したりするために必要です。
外壁タイルは外からは問題がないように見えても、年数とともに劣化が進んでいます。
自己判断で「タイル補修は必要ないだろう」と考えてしまうと、思わぬ損失や事故につながりかねません。
大規模修繕でタイル補修が必要な理由を、以下で詳しく解説していきましょう。

安全性を確保するため

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建物と周辺の安全性を確保するためにも、大規模修繕では外壁タイルの補修が必要です。
外壁タイルは劣化すると剥がれやすくなります。
補修しないまま放置すると、いきなりタイルが剥がれて落下する危険性があるでしょう。
タイルが急に落下して、建物周辺にいた歩行者に直撃してしまう事故が起きることも考えられます。
タイルの落下による事故を防ぐためにも、定期的な補修は欠かせません。
また、タイルが剥がれてそのままにすると建物内部に雨が浸入しやすくなります。
建物の耐久性を維持するためにも、タイルの破損や欠損などは大規模修繕の際に修繕しておく必要があります。

美観を維持するため

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劣化したタイルはひび割れが発生したり剥がれたりして、建物の美観を損ねる原因となります。
ひび割れたり剥がれたりした外壁タイルは、建物に古びた印象を与えます。
マンションやビルの場合、建物の外観が悪いと入居率の低下につながってしまうでしょう。
入居率が下がれば、もちろん家賃収入も減ってしまいます。
建物の美観を維持するためには、外壁タイルを補修して清潔感のあるイメージを保つのが大切です。
したがって、大規模修繕の際はタイル補修も行うのがおすすめです。

大規模修繕で補修が必要なタイルの劣化症状

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補修が必要な劣化したタイルには、次のような症状が現れます。

・浮き
・剥がれや欠損

タイルに劣化症状が見られる場合は、大規模修繕の際に必ず補修しましょう。
具体的にどのような劣化症状なのか以下で紹介します。

浮き

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タイルの初期段階の劣化症状といえるのが、浮きです。
タイルの浮きは、見た目には特別な変化は見られません。
しかし、タイルと下地の接着剤が少しずつ剝がれて、密着率が下がっている状態です。
浮きを放置すると、タイルが剥がれやすくなり、最終的には落下する恐れがあります。

剥がれや欠損

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タイルの剥がれや欠損も、劣化症状の1つです。
タイルが剥がれてしまうのは、下地にきちんと接着されていないのが原因です。
施工当時は下地にきちんと密着していたタイルでも、年数とともに剥がれやすくなります。
また、地震や天災などで建物が揺れることにより、タイルが割れてしまう場合もあります。
ひび割れや欠損がある外壁タイルでは、建物の見た目も悪くなるでしょう。
タイルの剥がれや欠損は、大規模修繕で適切に補修が必要です。

大規模修繕でタイルの外壁を補修する流れ

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大規模修繕における外壁タイルの補修は、以下のような流れで行われます。

・打診チェック
・下地補修
・タイル補修
・目地補修

それぞれどのような施工内容なのか、具体的に解説します。

打診チェックを行う

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まずは、外壁タイルを叩いて状態を確認する「打診チェック」からはじめます。
打診チェックでは、打診棒(パルハンマー)と呼ばれる棒でタイルを軽く叩きます。
タイルを叩いたときに、軽い高音がした箇所は補修が必要です。
補修が必要な箇所を見極めるためには、タイルの打診チェックが欠かせません。

下地補修を行う

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タイルを張り直す前に、下地を補修します。
広範囲のタイルが浮いていたりひび割れていたりする場合は、破損箇所を一度剥がして張り替えます。
シールと同じで、タイルを一度剥がした箇所は接着率が悪くなります。
そのため、新しいタイルが剥がれないように、きちんとモルタルを刷り込んで下地を整えます。

タイルを補修する

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タイルの補修方法は、「接着剤を注入する」または「タイルを張り替える」の2つです。
軽微な劣化の場合は、接着剤の注入による補修を行います。
専用ドリルで目地やタイルに穴をあけて、接着剤となるエポキシ樹脂を流し込みます。
広範囲にわたってタイルの剝がれや欠損が見られる場合は、張り替える必要があるでしょう。
タイルそのものを取り替えることになるため、新しい部材を準備しなければいけません。
張り替え補修では、タイルの用意に時間がかかる可能性があります。
張り替え補修が必要となる場合は、早めに専門業者にタイルの必要数の確認や発注を依頼しましょう。

タイルの目地を補修する

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接着剤の注入や張り替え作業が終わったら、タイル同士の間にある目地を補修します。
目地はタイルや建物のクッション材であるほか、建物への浸水を防ぐ役割があります。
タイルと同様に、目地にもひび割れや収縮などが経年劣化によって起こる場合が多いです。
目地の劣化をそのまま放置すると、雨漏りにつながるため適切な補修が必要です。
目地はモルタルやシーリングといった充填剤で埋めれば修繕は完了となります。

大規模修繕でタイルの補修にかかる費用相場

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大規模修繕でタイル補修にかかる費用相場は、1平方メートルあたり700~1,100円となります。
劣化状況によりタイルの修繕範囲が異なるため、広範囲の張り替えであれば費用は自然と高くなります。
一方で、破損タイルが数枚程度の部分的な修繕であれば費用は低くなるでしょう。
修繕範囲は自分で判断できないため、施工業者にきちんと調査を行ってもらいましょう。

大規模修繕でタイルを補修する際の注意点

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続いて、タイル補修の際に知っておきたい注意点を解説します。
注意点は以下の2つです。

・費用を追加請求される場合がある
・タイルの用意が難しい場合がある

いずれも修繕工事の際にトラブルになりやすい点なので、よく確認しておきましょう。

修繕費が追加請求される場合がある

最終的にかかるタイル補修の修繕費は、見積もり段階よりも高くなる可能性があります。
タイル補修では「実数精算方式」と呼ばれる請求方法が一般的です。
実数精算方式は、実際に補修したタイルの数量や範囲で費用が確定します。
大規模修繕の見積もり段階では、タイルの修繕費用はおおよそで計算されています。
修繕が必要なタイルの数量・範囲は、実際に足場を組んで確かめるまでわからないためです。
そのため、追加費用が請求されて、見積もり時と施工後ではタイルの修繕費用が異なるケースがあります。

タイルの用意に時間がかかる場合がある

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張り替え用の新しいタイルを用意するのに、時間がかかる場合があります。
外観に統一感を出すためには、既存のタイルと同じ色や形状の部材を張り替えるのが望ましいです。
しかし、建物の建築時から年数が経っている場合、同じタイルはすでに廃番となっているケースがあります。
同じタイルを特注で製造してもらうには、およそ4ヵ月の期間がかかります。
タイルが廃番になっていても、特注せずに既存のタイプと似た形や色の商品を購入することも可能です。
ただし、施工箇所だけ色味や風合いが異なり、違和感が生じるケースもあるため注意しましょう。

大規模修繕でタイル補修を安心して任せられる業者の選び方

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大規模修繕のタイル補修を安心して任せられる業者を選ぶ方法を紹介しましょう。
優良業者の選び方は、以下の3つです。

・相見積もりする
・施工実績を確認する
・地域密着型の業者を選ぶ

それぞれの方法を、以下で詳しく解説します。

相見積もりをしてみる

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優良業者を選ぶ際にもっとも大切なのは、複数社に相見積もりを依頼することです。
複数社の見積もり結果を比べれば、適正価格の業者を選びやすくなります。
価格が高すぎる業者はぼったくりの可能性があり、逆に低すぎる会社は手抜き工事をする恐れがあります。
見積もりの価格だけで、業者の信頼性を見極めるのは難しいでしょう。
しかし、「見積書に透明性はあるか」「見積もりを出した担当者の対応はどうだったか」といった点を確認してみるのもおすすめです。
見積もりを依頼する際は、さまざまな要素から業者の信頼性を確かめてみましょう。

タイル補修の施工実績がどれくらいあるか確認する

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タイル補修の施工実績が豊富な業者かどうかも、1つの判断基準となります。
施工実績が豊富な業者であれば、職人の技術力やノウハウに安心感が持てます。
これまでの施工ケースから、タイル選びや仕上がりなどの相談にも乗ってくれるでしょう。
大規模修繕といっても修繕箇所はさまざまです。
依頼しようとする業者には、タイル補修の施工実績が豊富かどうか確認してみてください。

大手より地域密着型の業者を選ぶ

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大手の会社ではなく、地域に密着した施工業者に依頼するのもおすすめです。
大手業者は信頼性がありますが、中間マージンが必要な場合が多く価格が高くなりやすいでしょう。
その点、地域密着型の業者であれば価格が抑え目であり、何かあったときすぐに連絡が取れる距離感です。
さらに、地域に合った工事の提案を行ってくれたり、依頼主の意向を伝えやすかったりするため、スムーズな対応が期待できます。

タイル外壁は大規模修繕で補修して美観と安全性を維持しよう

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大規模修繕のタイル補修は、建物の美観や機能性の維持に欠かせない修繕工事です。
外壁タイルが劣化すると、浮きや剥がれなどが起こりやすくなります。
さらに劣化が進むとタイルが落下して、事故の発生や建物の資産価値の低下の原因になってしまうでしょう。
軽度のタイル補修であれば、張り替えをせず接着剤の注入のみで済みます。
修繕範囲が広くなるほど費用も高くなるため、劣化を見逃さないよう適切な時期にタイル補修を行いましょう。

大規模修繕の工事タイミングや費用など総合的な情報を知りたい場合は「初めての大規模修繕!工事タイミングや費用、実施のガイドライン」もチェックしてみてください。