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2021.05.15

大規模修繕のコンサルタントにはどんな役割がある?選び方も詳しく紹介!

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大規模修繕の際、コンサルタントを雇うべきか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
コンサルタントは大規模修繕を成功させるために、専門的なアドバイスをしてくれます。
しかし、依頼費用がかかるため、コンサルタントの役割をよく理解してから依頼したいところです。
この記事では、大規模修繕のコンサルタントが担う役割や、雇うメリット・デメリットなどを紹介します。
「コンサルタントって必要なの?」と考えている方は、この記事をお読みになってご検討ください。

大規模修繕のコンサルタントの役割

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大規模修繕のコンサルタントは、修繕工事が無事に成功するようにサポートする役割を持っています。
管理組合に修繕方針の提案や、施工業者への是正指示などを行います。
コンサルタントは、管理組合と施工業者の間にいる第三者的な立ち位置です。
そのため、公正な立場で的確なアドバイスをしてくれます。
大規模修繕のコンサルタントは、高い専門性と技術力を持っています。
安心かつスムーズに修繕工事を進行するための、重要なパートナーとなるでしょう。

大規模修繕のコンサルタントを依頼する会社の種類

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大規模修繕のコンサルタントは、主に以下の3つの種類の会社から選びます。
・コンサルティング専門会社
・設計事務所
・管理会社
各会社の特徴を解説していきましょう。

コンサルティング専門会社

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コンサルティング専門会社は、その名の通り建築や修繕工事のコンサルティングを専門に行っている会社です。
大手企業から中小企業まで、さまざまな規模の会社があります。
専門会社のため、大規模修繕のコンサルタントとしての知識やノウハウを豊富に持っており、安心して依頼できるでしょう。

設計事務所

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設計事務所では、建築物の設計図の作成や建物の構造調査のほか、コンサルティング業務も行っています。
コンサルティング業務は、設計事務所の一級建築士が担当します。
一級建築士は、国土交通大臣から認可されている難易度の高い国家資格です。
通常、建築士は等級により取り扱い可能な物件が異なります。
一級建築士の場合は、取り扱えない物件は実質ありません。
正真正銘の建築物のプロといえるでしょう。

管理会社

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建物の管理をしている管理会社も、大規模修繕のコンサルタントになれます。
管理会社の通常業務は、マンションであれば入居者の管理や共用部分のメンテナンスなどになります。
普段からマンションやビルの状況を把握しているため、管理組合としてもコンサルタントを任せやすい存在です。

大規模修繕におけるコンサルタントに依頼する仕事内容

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コンサルタントに依頼する主な仕事内容は、以下の7つです。
・建物の調査報告書の作成
・仕様書の作成
・発注書の作成
・業者選定の際のサポート
・大規模修繕工事の監理
・工事の報告書の作成
・アフターサービスのチェック
コンサルティングとはどのような仕事内容なのか、それぞれ解説します。

建物の調査報告書の作成

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まず、大規模修繕を予定している建物の現地調査を行い、報告書を作成します。
現地調査では、コンサルタントが手の届く範囲はくまなくチェックします。
チェック項目は主に以下の3点です。
・目視でのひび割れ確認
・タイルの打診チェック
・チョーキング現象の有無
チョーキングとは、外壁が劣化して白い粉が出ている状態です。
現地調査の終了後、コンサルタントは調査した内容を報告書にまとめます。
調査報告書には、各箇所の劣化具合や修繕の緊急性、また修繕箇所の写真などが記載・添付されます。

仕様書の作成

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仕様書の作成も、コンサルタントが行います。
仕様書には、図面では表せないさまざまな項目を記載します。
仕様書に記載する項目は、主に以下のような内容です。
・材料の品番やグレード
・施工手順
・工事範囲
・保証年数や内容
コンサルタントに書類作成を依頼できる点は、管理組合の負担軽減につながるでしょう。

発注書の作成

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施工業者を選ぶために必要な発注書を、コンサルタントが作成します。
発注書は、確定した施工業者に渡す発注内容ではなく、業者選定に必要な工事の条件を記した書面です。
発注書には、見積要項書や設計図書などが含まれます。
見積要項書とは、工期や費用の支払い条件などが記載されている書類です。
発注書の内容をもとに、選定業者は見積もりや提案を出します。

業者選定の際のサポート

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業者選定のサポートも、コンサルタントの大きな役割です。
具体的には、次のようなサポートを行います。
・業者の公募基準の作成
・専門的な観点のアドバイス
・業者への見積もり依頼
・応募業者の比較表の作成
業者からの専門的な内容の質問にもコンサルタントが答えてくれるため、管理組合としては心強い存在となるでしょう。

大規模修繕工事の監理

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大規模修繕の工事中は、コンサルタントが施工状況を監理します。
監理とは、設計図書の通りに修繕が行われているか確認することです。
大事な検査が行われる際は、コンサルタントが必ず立ち会います。
もし、施工方法や修繕内容が異なる場合は、必要に応じて業者にやり直しを指示します。
また、大規模修繕の定例会議で、管理組合へ進捗を報告するのもコンサルタントの役目です。

工事の報告書の作成

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建物の修繕が完了したら、コンサルタントは工事の報告書を作成します。
報告書には工事記録や指摘事項、是正箇所などをまとめて管理組合へ提出します。
また、施工業者から提出される竣工図書の作成指導も、コンサルタントの役割です。
竣工図書とは、業者の基本情報や使用する機器の名称などが記載された書類です。

アフターサービスのチェック

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大規模修繕から1~5年後に行われるアフター点検では、コンサルタント立ち会いのもと確認します。
コンサルタントは修繕箇所に不具合はないか確認して、点検報告書を作成します。
コンサルタントは、基本的に修繕に使用した材料や建材の保証期間を管理しているのです。
そのため、保証期限の到来に合わせて、点検や今後のメンテナンス計画を管理組合へ連絡します。

大規模修繕でコンサルタントに依頼するメリットとデメリット

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大規模修繕でコンサルタントに依頼するメリットとデメリットを紹介します。
コンサルタントへの依頼にお悩みの方は、メリットとデメリットを確認して検討してみましょう。

コンサルタントに依頼するメリット

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コンサルタントへ依頼するメリットは以下の通りです。
・管理組合や修繕委員会の負担が減る
・公正な立場のアドバイスがもらえる
それぞれのメリットを以下で解説します。

管理組合や修繕委員会の負担が減る

コンサルタントに依頼すれば、管理組合や修繕委員会の負担は非常に軽くなります。
大規模修繕は数年間におよぶ一大プロジェクトであり、準備や計画に膨大な時間がかかります。
管理組合や修繕委員会は、会議の開催、検討事項や書類の作成に追われることでしょう。
大規模修繕のコンサルタントを雇えば、専門知識を持つプロにサポートしてもらえます。
コンサルタントは建物調査や業者選定、書類作成などに慣れています。
負担軽減を考えれば、コンサルタントに依頼するだけの価値はあるでしょう。

公正な立場からアドバイスがもらえる

コンサルタントは、第三者目線で大規模修繕のアドバイスをします。
専門家のアドバイスがあれば、詐欺業者に騙されたり手抜き工事をされたりする恐れが減るでしょう。
管理組合の利益を守るのも、コンサルタントの重要な役割です。
コンサルタントの公正なアドバイスは、大規模修繕の成功につながります。

コンサルタントに依頼するデメリット

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一方で、コンサルタントには次のようなデメリットがあります。
・コンサルティング費用がかかる
・責任を問えない場合がある
それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。

コンサルティング費用がかかる

コンサルタントに依頼する場合、修繕費用のほかにコンサルティング料金がかかります。
コンサルティング費用は、会社によりさまざまです。
コンサルティング費用が最終的な工事価格のうち数%と定められていれば、追加費用が発生した際に事前の予想金額よりも高くなる可能性があります。
大規模修繕ではコンサルタントへの依頼は必須ではありません。
そのため、コスト削減のためにコンサルタントを雇わない管理組合もいます。

もしもの際に責任を問えない場合がある

コンサルタントは大規模修繕のアドバイスをしますが、最終的な決定権は管理組合や修繕委員会にあります。
さらに、コンサルタントが監理していても、施工内容の責任は施工業者にあるケースも考えられます。
したがって、仮に修繕工事の失敗が起きた場合でも、コンサルタントに責任を問えない可能性があるでしょう。
コンサルタントは大規模修繕の成功に向けて尽力してくれます。
しかし、修繕工事の責任すべてをコンサルタントは負いきれません。

大規模修繕で安心して依頼できるコンサルタントの選び方

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大規模修繕のコンサルタントに依頼する際、どのような会社を選べばいいのか、選定方法を紹介します。
優良なコンサルタント会社の選び方は、以下の3つです。
・実績が豊富な会社を選ぶ
・資格保有しているか確認する
・口コミ評価の高い会社を選ぶ
信頼できるコンサルタントを選ぶためにも、ぜひ選定方法をチェックしてみてください。
以下にて、それぞれの詳しい内容を説明します。

コンサルティングの実績が豊富な会社を選ぶ

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まずは、大規模修繕のコンサルティング実績が豊富な会社を探してみましょう。
実績が豊富な会社は、技術力が高くノウハウも多く持ち合わせており、また依頼主や入居者への対応にも慣れています。
ただし、設計事務所や管理会社はコンサルティング実績が少ない可能性があります。
なぜなら、設計事務所や管理会社はコンサルティング以外の業務も行っているためです。
依頼する前に、大規模修繕のコンサルティング実績を必ず確認してください。

資格を保有しているスタッフが担当してくれる会社を選ぶ

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依頼するコンサルタントが、信頼できる資格を保有しているか確認するのも大切です。
大規模修繕のコンサルタントになるためには、必須資格はありません。
しかし、大規模修繕では専門的なアドバイスを受けるため、建築に関する資格を保有しているコンサルタントが理想です。
具体的な資格として、一級建築士やマンション管理士などを保有しているか確認してみましょう。

口コミや評判のいいコンサルタントを選ぶ

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口コミや評判のいいコンサルタントを選ぶのもおすすめです。
大規模修繕が完了するまで、管理組合はコンサルタントと接する期間は長くなります。
長期間のパートナーになるからには、知識やスキルだけでなく、対応力なども重視したいところです。
もし担当者の人柄や対応が信頼できないと、大規模修繕が無事に終わるか不安を覚えるでしょう。
そのため、実際にコンサルタントへ依頼した人の意見も参考にしてみましょう。

大規模修繕を安心して行うためにはコンサルタントに依頼しよう

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大規模修繕のコンサルタントは、管理組合が損をしないようにサポートするパートナーの役割を果たします。
建物調査や業者選びの際などには、コンサルタントから専門的な立場のアドバイスを得られるでしょう。
書類の作成や検討事項の提案もしてくれるため、管理組合の負担も軽減します。
コンサルタントは、大規模修繕が完了するまで数年間のお付き合いとなります。
信頼できるコンサルタントへ依頼して、大規模修繕を成功させましょう。

大規模修繕の工事タイミングや費用など総合的な情報を知りたい場合は「初めての大規模修繕!工事タイミングや費用、実施のガイドライン」もチェックしてみてください。