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2021.04.11

マンションの屋上の防水工事の内容を詳しく解説!施工手順や費用相場も紹介

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「マンションの屋上の防水工事は初めてでよく分からない」という管理人やオーナーの方々も多いのではないでしょうか。
屋上防水の工事は、マンションの雨漏りを防ぐためにも非常に大切な工事です。
防水工事は4種類あり、費用相場はそれぞれ異なります。
今回はマンションの屋上防水の工事に備えて、施工内容や費用相場など、知っておきたい内容をまとめました。
これからマンションの屋上の防水工事を予定しているけれど、いまいち内容がわかっていないという方はぜひチェックしてみてください。
マンションの屋上防水工事について基礎知識を持っておくことで、施工の際の失敗をできるだけ防げるでしょう。

マンションの屋上に防水工事が必要な理由

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マンションの屋上の防水工事が必要な理由は、雨漏りを予防するためです。
マンションの屋上は常に雨風にさらされており、劣化しやすい場所です。
さらに、マンションの屋上は「陸屋根タイプ」という平らな屋根になっています。
陸屋根タイプは雨水が溜まりやすく、特に防水効果が低下している屋上では水分が浸透しやすくなります。
そのため、マンションの屋上は定期的に防水工事を施工して、雨漏りを防がなければいけません。

マンションの屋上の防水工事を行うタイミング

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マンションの屋上の防水工事は、大規模修繕のタイミングで行うのが一般的です。
通常、マンションの大規模修繕は12年周期が目安となります。
ただし、屋上の劣化状態によっては、大規模修繕を行う前に防水工事が必要となる場合があります。
そこで、屋上防水の工事を早めた方がよいケースを以下で紹介します。

防水層が劣化している

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屋上の防水層に剥がれや破損が見られる場合は、早めに防水工事を施工しましょう。
防水層とは、塗装や防水シートなどで防水加工が施されている部分を指します。
防水層が劣化すると、以下のような症状が現れます。
・ひび割れ
・膨れ・浮き
・水ハケが悪い
劣化症状のある屋上は、防水機能が低下しているため早めの防水工事が必要です。

雑草が生えている

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屋上に雑草が生えている場合、防水機能が低下しているサインです。
雑草が生えていると、草の根が防水層の内部を傷めてしまいます。
特に、タイルの目地や屋上の隅には雑草が生えやすくなります。
雑草を撤去したうえで、防水工事を施工しましょう。

マンションの屋上の防水工事とは

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マンションの屋上の防水工事とは、雨漏りを防ぐために防水層を形成する工事です。
屋上防水の工事には、4つの種類があります。
自身のマンションの屋上に向いている防水工事はどれなのか、知りたい方も多いでしょう。
ここでは、4種類の防水工事の特徴や、施工に向いている屋根タイプをそれぞれわかりやすく解説します。

FRP防水

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FRP防水は、ガラス繊維を混ぜたプラスチックで防水層をつくる工事です。
FRPは船舶や水族館の水槽などに利用されるプラスチックなので、高い防水効果を期待できます。
FRP防水は、液状のプラスチックを数回にわたって塗り重ねます。
固まるスピードが速く、施工は1日で終了するのが一般的です。
また、FRPは軽い性質を持っています。
屋根の軽量化につながるため、高層マンションや世帯数の多いマンションへの施工におすすめです。

ウレタン防水

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ウレタン防水は、水を通さない性質のウレタン防水材を塗布する工事です。
下地塗料もしくは専用シートの上に、ウレタン防水材を塗布して浸水を防ぎます。
ウレタン防水は、FRP防水と同じく「塗膜防水」と呼ばれる施工方法です。
塗膜防水は塗料を塗って防水層をつくるため、複雑な形状やでこぼことした屋上にも対応できます。

シート防水

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防水機能のあるシートで防水層を作る工法がシート防水です。
ゴム製や塩化ビニール製のシートを、接着剤やビスなどを使って屋上に固定していきます。
シートに厚みがあるため、ひび割れが多少ある屋上でもカバーできます。
また、塗料や火を使わないため、工事中の臭いが気にならないのも嬉しいポイントです。

アスファルト防水

【防水工事】屋上床面/BEFORE㈰-min

アスファルトとシートを使って防水層を形成するのが、アスファルト防水です。
アスファルト防水は、「塗る防水」と「貼る防水」を組み合わせた昔からある施工方法です。
ほかの防水工事より耐久性に優れており、長い目で見ると将来的な施工回数を減らせます。
注意したいのは、アスファルトが溶ける際に発生する臭いと煙です。
近隣住民から苦情が来ないようにするための配慮が必要な防水工事といえます。

マンションの屋上の防水工事の施工手順

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マンションの屋上防水工事の施工手順を解説していきます。
屋上防水の工事として選ばれることが多い「ウレタン防水」を例に解説します。
施工のおおまかな流れは、以下の通りです。
1.下地調整を行う
2.プライマーを塗る
3.主剤を塗る
4.トップコートを塗る
それぞれの工程について詳しく解説していきます。

下地調整を行う

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下地調整は、屋上のひび割れやでこぼこした箇所を平らにする修繕作業です。
特に、目地というタイル同士の間にある溝部分が劣化していると、雨漏りの原因になりかねません。
下地調整では、目地に防水効果を高めるシーリング材(コーキング材)を埋めます。
シーリング材は収縮性があるため、防水効果だけでなく衝撃を吸収するクッションの役割も担っているのです。
なお、高圧洗浄で汚れを取る場合は下地調整の前に行います。

プライマーを塗る

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下地にプライマーを塗ります。
プライマーとは、接着剤のような役割を持つ下地材です。
プライマーを塗ることで、後ほど塗布するウレタン防水剤と下地の密着性が高まります。
プライマーを塗布していない防水層は剥がれやすくなるため、防水工事では欠かせない工程となります。

主剤を塗る

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主剤となるウレタン防水材を塗ります。
防水効果を高めるためには、2~3ミリ程度の厚みで主剤を均一に塗り広げなければいけません。
なお、ウレタン防水の絶縁工法では、主剤を塗る前に通気シートや脱気装置を設置します。
通気シートや脱気装置は、主剤の下に発生した水分や空気の排出を助けます。

トップコートを塗る

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主剤を塗布した後は、トップコートを塗ります。
トップコートは防水層が経年劣化するスピードを遅らせたり、防水効果を長持ちさせたりするための保護塗料です。
代表的なトップコートには、「ウレタン防水トップコート」と「フッ素コート」の2種類があります。
フッ素コートの方が耐久性に優れており、メンテナンスをあまり行えない屋上への施工に適しています。
なお、トップコートはそのまま屋上の色になるため、建物に合ったカラーを選んでください。

マンションの屋上の防水工事にかかる費用相場

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マンションの屋上防水の工事費用は、工事方法によって変わります。
4種類の防水工事の費用相場は以下の通りです。

費用相場
FRP防水6,500~10,000円/平方メートル
ウレタン防水6,500~12,000円/平方メートル
シート防水8,000~15,000円/平方メートル
アスファルト防水11,000~22,000円/平方メートル

基本的には、工事費用が高いほど耐用年数が長くなります。
費用の高いアスファルト防水は、耐用年数が長くて25年程度です。
一方、FRP防水やウレタン防水などは、耐用年数が最短で10年程度となります。
耐用年数の違いは、長い目で見ると工事回数に差が出ます。
一回あたりの費用だけでなく、今後の工事回数も視野に入れながら施工方法を選びましょう。

マンションの屋上の防水工事を依頼する業者の選び方

マンションの屋上防水工事を依頼する業者の選び方を、詳しく解説していきます。
滞りなく屋上防水の工事を完了させるためには、業者選びが重要なポイントとなります。
ここでは、業者選びの際にチェックしたいポイントをまとめているので、ぜひチェックしてみてください。

防水工事の施工実績が多い業者を選ぶ

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防水工事の施工実績が豊富な業者は、工事のノウハウがあるため安心して任せられます。
特にチェックしたいポイントは、マンションの屋上防水工事の施工実績です。
防水工事は、屋上に限らずベランダや戸建て住宅など、施工箇所が多数あります。
マンションの屋上防水の施工実績が多い業者であれば、広い場所への施工に慣れているためより信頼できるでしょう。
また、「防水施工技能士」の資格を持っている職人が在籍していれば、技術力が高い業者ともいえます。
防水施工技能士とは、防水工事に関する高いスキルを持っていることを証明するための資格です。

見積書が丁寧に記載されている業者を選ぶ

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見積書は合計価格だけでなく、内訳まで丁寧に記載されているのが望ましいです。
内訳が未記載だと、依頼主にとっては何の費用が含まれているか不明瞭です。
特に初めて依頼する業者の場合、「費用を上乗せされているのでは」という不信感にもつながります。
工程ごとの範囲や数量、単価などが明記されている業者は、詐欺の心配がない優良業者といえるでしょう。

保証やアフターサービスが満足のいく内容の業者を選ぶ

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工事したら終わりではなく、アフターサービスやいざというときの保証が充実している業者への依頼がおすすめです。
アフターサービスや保証がないと、万が一施工不良があった際に損する恐れがあります。
マンションの屋上防水工事の保証には、主に「自社保証」と「瑕疵保険(かしほけん)」があります。
瑕疵保険は、業者が任意で加入する保険の一種です。
もし、施工不良があった場合は、保険金を使って修繕工事が行えます。
保険金で工事費用がまかなえるため、依頼主の金銭的な負担がありません。
このように、工事後のアフターサービスや保証があると万が一の際も安心です。

マンションの屋上の防水工事は信頼できる優良業者に依頼しよう

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マンションの屋上防水工事は、雨漏りを防ぐためにも必ず必要な工事となります。
屋上防水は最短1日で終了する工事もあります。
また、防水工事には4種類あり、施工に適した屋根タイプがそれぞれ異なるので、業者と相談しながら工事方法を検討するのがおすすめです。
さらに、工事方法を選ぶ際は、費用や耐用年数も考慮するようにしましょう。
業者を選ぶ際は、屋上防水の施工実績やアフターサービスを確認したうえで、信頼できる施工会社に防水工事を依頼しましょう。

業者の選び方は「防水工事の業者の選び方とは?押さえておくべきポイントを徹底解説!」で詳しくご確認いただけます。